エール 今村嗣人役の金子ノブアキは双浦環の恋人役！モデルの藤田嗣治の生涯！

昭和の音楽史を代表する作家の古関裕而と、妻で歌手としても活躍した金子（きんこ）を題材にした朝ドラ『エール』、窪田正孝と二階堂ふみの堂々とした演技とともに、柴咲コウや亡くなった志村けんの存在感によって、毎日楽しみにしている人が多い朝ドラ作品になっています。

6月15日からの第12週はオムニバス形式での放送になっていて、主人公2人の周りにいる登場人物たちの過去のことを振り返る形になっています。

その中で注目されているのが、柴咲コウ演じる双浦環の過去についてのお話。

環の過去の恋について描かれる予定の朝ドラ、今回はその恋におちた金子ノブアキという人物について調べました。

双浦環（柴咲コウ）の恋人は今村嗣人（金子ノブアキ）

環がまだ駆け出しだったころ、留学中のパリである若手画家と出会います。それが今村嗣人（金子ノブアキ）。パリに住んで修行している今村と恋に落ちる環がどんな表情を見せるのか、恋人の前での環はどんな感じなのか、非常に興味深いですよね。

金子ノブアキが柴咲コウの元恋人役を好演

『エール』“遊びの週”登場のゲスト出演者に注目！https://t.co/3wfzmvE5ps

— parody575@音と言葉と冗談と (@parody575) June 6, 2020

金子ノブアキは俳優であり、ロックバンド・RIZEのドラマーです。

同じくドラマーのジョニー吉長が父、歌手の金子マリが母という音楽一家。自身のバンド活動も行いながら、その他多数のアーティストの作品やツアーにも同行してドラマーとしての位置を確立しています。

堀越高等学校を卒業した金子ノブアキは、同級生に安達祐実、中村勘九郎、同じ地元出身の斎藤工とは友人関係とのこと。

制作統括の土屋勝裕さんは、今村と今村を演じる金子ノブアキについて

「フランスで修行している若手画家です。前衛的なものを生み出す荒々しい芸術家というオーラがあって、どこか精神的には屈折しているところもある嗣人をうまく表現してくれるのではと思い、金子さんにオファーしました。」
とコメントしています。

このオファーに対して金子ノブアキは

「連続テレビ小説の現場は聖域。久しぶりに参加させて頂いて本当に光栄です。光と影の間に揺れる今村嗣人という男を演じます。日々の彩りに加えて頂ける様、ベストを尽くします。宜しくお願い致します。」

と朝ドラ出演に意欲を燃やしていました。

この環と今村の過去も興味深いですし、同じ週に放送されるのが、音の亡くなった父・安隆(光石研)が『一泊二日で地上に帰る権利』をもらい、10年ぶりに「この世」に戻ってくる話と喫茶「バンブー」の店主・保(野間口徹)と恵(仲里依紗)のなれ初めを紹介する話。

全員『エール』には欠かせない登場人物たちなので、とても楽しみですね！

関連情報｜NHK連続テレビ小説『エール』 第12週に登場する出演者を発表！ https://t.co/FafMtYZXr2
閻魔様/橋本じゅん
木下一/井上順
今村嗣人/金子ノブアキ

— のぐちよしあき（元　配役宝典の中の人） (@noyorin) June 5, 2020

今村のモデルとなった日本人画家の藤田嗣治の生涯

今回、今村のモデルとなったのは、日本生まれの画家・彫刻家である藤田嗣治（ふじたつぐはる）です

医者の父を持ち、4人兄弟の末っ子としてうまれた嗣治は子どもの頃から絵を描き始めます。高校の頃から画家になりたい、そしてフランスへ行きたいと考えるようになり、森鴎外の薦めもあって東京美術学校（現在の東京芸術大学美術学部）西洋画科に入学します。

ただ前衛的な感覚の持ち主だった嗣治の発想はその時代の日本ではなかなか受け入れられず、良い成績を修めることはできませんでした。そして1人パリへ渡航。

第一次世界大戦が起こったことにより、生活は困窮しますが、1917年から徐々に絵が売れ始め、個展を開けるような画家になります。最初の個展で美術評論家であったアンドレ・サルモンから良い評価を受けたことでさらに人気は高まりました。

このころに確立した嗣治の画風は、面相筆による線描を生かした独自の技法による、独特の透きとおるようなもの。毎年開催されている展覧会にも推挙され、成功をおさめます。

結婚離婚を繰り返す人物でしたが、第二次世界大戦や太平洋戦争が起こった中で日本にいた嗣治は、『哈爾哈（ハルハ）河畔之戦闘』や『アッツ島玉砕』といった作品を書きますが、それが戦争協力者という批判を受けることになります。

そうした日本に嫌気が差し嗣治はフランスにもどります。

そこでも「亡霊」と呼ばれるなど辛い日々を送りましたが、1955年にはフランス国籍を取得し、日本国籍を抹消。1957年にはフランス政府からレジオン・ドヌール勲章シュバリエ章を贈られました。

この頃は戦争が世界各地で起こり、芸術家も作品によって犯罪者扱いをされたこともあったと思います。その中で自分の作品を描き続けるのは相当な精神力の持ち主だったのでしょう。

嗣治は結婚や離婚、愛人の存在があったり不倫したりと、女性関係は派手だったようですが、芸術家だからこそ、そんな女性関係からも作品のヒントを得ていたのかもしれませんね。

おはようございます#エール #双浦環#柴咲コウちゃん

俳優さんてブザービート出演された方ですよね
双浦環ちゃんの元彼役？ pic.twitter.com/7rlhI395hl

— RINA (@bd4xFsHjBw44mbA) June 7, 2020

『エール』では双浦環と今村嗣人は恋人という関係で描かれますが、実際には恋愛関係はなく、フィクションのようです。同じ時代にパリに行っていたという背景はあるので、よりドラマチックにしたということですね！

フィクションでもノンフィクションでも、それぞれ違う芸術の道で名声をつかんだ2人、もし話をしていたら気が合ったのではないか、恋人になっていたのではないかと想像してみるのも楽しいのではないでしょうか。