脱毛の施術をサロンなどで行う方法として、「レーザー脱毛」と「ニードル脱毛」の2つに分けられます。
今回は「レーザー脱毛」の中でも2つに分けられる「熱破壊式」「蓄熱式」の中で「熱破壊式」で使用されるレーザーを3種類紹介していきます。
「熱破壊式」と「蓄熱式」の違いについて解説した記事はコチラです。
3種類のレーザーの波長と肌へ届く深さの比較
熱破壊式のレーザー脱毛では主にヤグレーザー、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー3種類のレーザーが使用されています。
それぞれの特徴や違い、レーザーの届く深さについて解説していきましょう。
3種類のレーザーは光の波長が違うので、肌に届く深さが違います。
光の波長が短いほど、メラニン色素と反応しやすい一方で、波長が長いほどレーザーは肌の奥深くへ届きやすいという特徴があります。
ヤグレーザー、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザーそれぞれの波長と、レーザーが肌へ届く深さの比較
ヤグレーザー | アレキサンドレーザー | ダイオードレーザー | |
光の波長の長さ | 1064nm | 755nm | 800-940nm |
肌に届く深さ | 深い
(皮下組織まで) |
浅い
(真皮まで) |
中間
(皮下組織表面) |
メラニンへの吸収反応
(日焼け、色黒の肌の反応) |
低い | 強い | 中間
(皮下組織表面) |
ヤグレーザーの特徴
ヤグレーザーは、アレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーと比べ、光の波長が1064nmと長い為、肌のより深い所へレーザーが届きます。
これにより肌の深い所、皮下組織にある毛根までレーザーが届く事でダメージを与え、破壊する事が可能です。
メリット
- 皮膚の皮下組織までレーザーが届く為、男性のヒゲや、VIOの濃い毛の脱毛が得意
- メラニンへの吸収反応が低い為、日焼けや色黒の肌の方、色素沈着がある部位の脱毛が得意
- 背中や顔などの色が薄い毛の脱毛が可能
デメリット
- 肌の深い所(皮下組織)までレーザーが照射される、より濃いヒゲやVIOの脱毛は出力を上げる必要があるため、痛みが強いと言われています。
- しかしヤグレーザーの脱毛機には冷却しながら脱毛する機能がついており、痛みを和らげる効果があります。
脱毛サロンによっては、麻酔クリームや笑気ガスを使って脱毛してくれる所もありますので、相談してみましょう。
麻酔クリームは局所に塗るだけで、皮膚の感覚を鈍らせる効果があり、妊娠されている方にも使用可能で、笑気ガスよりも効果は高いです。
しかし1回当たりの使用量が決められている為、全身に塗布するよりも、より痛みを感じやすい所へ局所的に使用するのが一般的です。
アレキサンドレーザーの特徴
アレキサンドライトレーザーは、アyグレーザーやダイオードレーザーと比べ、光の波長が755nmと短い為、肌の浅い所へレーザーを照射します。
メラニン色素(黒い毛)にも一番反応があるため、効率よく毛を生やす組織である毛母細胞・毛乳頭を破壊する事が可能です。
メリット
- メラニン色素(黒い毛)へ一番熱反応しやすいレーザーである事から効率的な脱毛が可能です。
- 濃い毛であるヒゲやVIOにも脱毛効果が実感しやすい
- ヤグレーザーより肌の浅い所へレーザーを照射する為痛みが軽い
デメリット
- メラニン色素(黒い毛)との反応が良い為、色素沈着や日焼け、色黒の肌の方は火傷の危険がある為施術を出来ない場合がある。
- メラニン色素(黒い毛)が少ない背中や顔の産毛の脱毛には向いていない
- レーザーが届く箇所が浅い為、毛根が肌の深い場所にある毛の脱毛には向いていない
ダイオードレーザーの特徴
ダイオードレーザーは、光の波長が800-940nmでアレキサンドライトレーザーやヤグレーザーの間の波長を持っております。
これによりアレキサンドレーザーより肌の深く、ヤグレーザーが届く箇所より浅い真皮にある毛根までレーザーが届く事でダメージを与え、破壊する事が可能です。
メリット
- アレキサンドレーザーよりメラニン色素(毛)の反応が弱いため、痛みを感じにくい
- ヤグレーザーよりも皮膚の浅い所まで(真皮)なので、痛みを感じにくい
- 痛みが強いとされる男性のヒゲや、VIOの濃い毛の脱毛が得意
- 光の波長の長さが中間にあるため、アレキサンドレーザーよりも色素沈着や日焼け、色黒の肌の方への脱毛が可能
- 背中や顔などの色が薄い毛の脱毛が可能
- 熱破壊式の他、蓄熱式でのレーザー照射も出来る為痛みがより感じにくい
デメリット
- アレキサンドレーザーよりもメラニン色素(毛)の吸収が弱い為、肌の浅い部分にある毛や濃い毛の脱毛性能は劣る
- ダイオードレーザーよりも肌の深い部分へのレーザー照射は出来ない為、より深い部分にある毛根の脱毛性能は劣る
3種類のレーザーが肌へ届く深さとそれぞれの違い
いかがでしたでしょうか?
ヤグレーザー、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザーと3種類のレーザーの違いは光の波長の長さにあり、それぞれ肌にレーザーが届く深さに違いがありました。
ヤグレーザー | アレキサンドレーザー | ダイオードレーザー | |
光の波長の長さ | 1064nm | 755nm | 800-940nm |
肌に届く深さ | 深い
(皮下組織まで) |
浅い
(真皮まで) |
中間
(皮下組織表面) |
メラニンへの吸収反応
(日焼け、色黒の肌の反応) |
低い | 強い | 中間
(皮下組織表面) |
より肌の深い箇所へレーザーが届くのは
ヤグレーザー>ダイオードレーザー>アレキサンドレーザー
ヤグレーザーは光の波長が長い為、より肌の深い箇所へレーザーが照射可能
痛みにおいてが軽いのは
ヤグレーザー>ダイオードレーザー…ヤグレーザーは肌のより深い箇所に照射する為痛い
アレキサンドレーザー>ダイオードレーザー…アレキサンドレーザーの方がメラニン色素(黒い毛)の反応が良い為痛い
ヒゲやVIOなどの濃い毛の脱毛
ヤグレーザー…肌のより深い所に毛根がある場合や色素沈着のある肌が得意
アレキサンドレーザー…メラニン色素(黒い毛)の反応が一番良い、毛根が肌の浅い所にあると得意
ダイオードレーザー…アレキサンドレーザーの照射箇所より深い箇所に毛根がある場合や色素沈着のある肌が得意
顔や背中などの産毛の脱毛
メラニン色素(黒い毛)の反応が緩やかなダイオードレーザーやヤグレーザーが得意
ダイオードレーザーは蓄熱式の脱毛が可能な機種が多く、産毛の脱毛が得意
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