
2019年も12月に入り、大みそかの恒例番組である『紅白歌合戦』も近づいてきました。
毎年、年末が近づくにつれて、紅白歌合戦の司会が決まり、
出演するアーティストが発表され、一年の終わりを強く感じるようになります。
そんな紅白歌合戦ですが、
2019年時点での歴代結果は白組の38勝31敗と白組の圧勝となっているんです。
これにはなにか理由があるのでしょうか?
『紅白歌合戦』の歴史を振り返りながら、考えてみました。
紅白歌合戦が始まったのはいつ?
紅白歌合戦が始まるきっかけとなったのが『紅白音楽試合』というラジオ番組でした。
1945年、第二次世界大戦終戦直後の大みそかのことです。
「新時代に相応しい音楽番組を作ろう」とのコンセプトで、
様々な歌手が歌を披露したり、楽器を演奏したりという番組の構成になっていて、
その第1回は22時20分から24時まで放送された年越し番組でした。
この『紅白音楽試合』は当初は毎年続けようとしていた番組ではなかったため、
そのあと数年間は「紅白」という形のものは放送されることはありませんでした。
ただあまりに好評だったため、1951年正月番組として
『第1回紅白歌合戦』が復活することになります。
第3回までは正月番組として放送されていましたが、
1953年12月31日に第4回が放送され、
12月31日の『紅白歌合戦』が定着することとなりました。
1969年から2005年までは同じ12月31日にTBS系列で
『日本レコード大賞』も生中継されるようになったため、
その年に活躍した歌手がTBSからNHKへ移動するところにも
注目が集まりました。
特に女性アーティストに対しては衣装や髪型が同じままなのか、
変わるのか、というファッション面で楽しみにしていた方も多いと思います。
紅白歌合戦の勝敗の決め方とは!?
紅白歌合戦、優勝したチームの司会者の方に大きな優勝旗が渡されますが、
勝敗の決め方は毎年違っています。
というのも、デジタル機器は通信機器の発展により
視聴者が投票に参加することが年々可能になってきたのです。
デジタル放送でdボタンを使った審査やワンセグ審査員、
視聴者審査員という審査員が生まれたり、
そして投票も番組内で数回行われたりするなど、
その年によっていろんな工夫がなされています。
会場のお客さんに審査をしてもらい旗を振ってもらったり、
ペンライトを点灯してもらったりした時に
「日本野鳥の会」や「麻布大学野鳥研究部」が数えて集計を
行っているシーンは、特に印象的で記憶に残っています。
紅白歌合戦はなぜ近年白組が強いのか?
『紅白歌合戦』のこれまでの戦歴は
白組が38勝に対して紅組は31勝となっています。
そしてその中でも過去10年間で見てみると
白組が7勝3敗なのです。
これはなぜなのでしょうか?
これには白組司会者がジャニーズであること、
また出場者にジャニーズグループが多いことが挙げられます。
実際、この十年で司会を務めた方は
中居正広、井ノ原快彦、嵐のメンバーや嵐全員が司会となっていて、
その各自、またグループのファンの方が応援という形で
白組の勝利に貢献しているのは間違いないでしょう。
また番組を見ていても、
会場内でジャニーズの応援うちわを振っている姿や、
ジャニーズが出るとひときわ歓声が大きくなる場面があります。
番組観覧は一般の方からの応募となっていますが、
女性アーティストのファンよりもジャニーズファンの方が
熱狂的なので応募する人数も多いと想像できます。
ジャニーズのメンバーが司会をされはじめてから
視聴者と会場の審査ではほとんど白組が優勢です。
あまりに一方的なので、審査員として呼ばれた方々が
気を遣って紅組に投票しているのではないかと
疑わしい状況も起こってきてしまっているほどです。
そのため、前回の第69回では視聴者・ゲスト・会場の票の多かった方に
1ポイント与えられるという形にしましたが、それでもやはり白組が優勝しました。
2019年紅白歌合戦のみどころ
そんな紅白歌合戦ですが、2019年のみどころはどういったところでしょうか。
2019年は第70回という節目を迎えます。
そんな記念すべき年に初出場するのは、
- 菅田将暉
- Official髭男dism
- King Gnu
- Kis-My-Ft2
- GENERATIONS
- 日向坂46
- Foorin(フーリン)
- LiSA
の8組です。名前を聞いて納得の初出場の皆さんですね。
サブスクと言われる新時代の文化から生まれた
Official髭男dism、King Gnuなどのアーティストが
紅白に出るというのが令和元年の紅白歌合戦としてふさわしいですね。
司会は白組が櫻井翔(嵐)
紅組が綾瀬はるか
総合司会が内村光良(ウッチャンナンチャン)
と和久田麻由子となっています。
綾瀬はるかさんの天然さが出るかどうか、
それにどう櫻井さんと内村さんが対応していくのかが
みどころとなるのではないでしょうか。
大みそかは紅白を見ながら家族で過ごす、
そんな家族団らんの象徴でもあった『紅白歌合戦』は昭和から始まり、
平成を超えて、令和を迎えました。
あまり勝敗にこだわる番組ではないとはいえ、
あまりに一方的だとしらけてしまうのも事実。
勝敗の決め方を工夫していくことで、
これからも大みそかの恒例番組として盛り上がり続けてほしいなと思います。